東日本大震災後、日本という国を改めて考える中で、日常の生活の中で何気なく過ごしていると忘れがちな人と人との絆の大切さを見直しました。そのような時期に小室等さんとこむろゆいさんの父娘のお写真を拝見して、お互いの信頼関係のなかでの親子の絆がしっかりと結ばれている様子に感銘を受けました。お二人で活動されているラニヤップは、中原中也、石川啄木、別役実、谷川俊太郎さんの詩を歌っています。通常、詩は朗読なのですが、メロディーと共に歌うということで日本の詩を受け継いでいかれていることに、こんな伝統の継承の仕方もあるのかととても新鮮な感覚でした。おりしもフォークソングのリバイバル、団塊の世代の方々が懐かしく聴くだけでなく、その世代の子供達団塊ジュニアがフォークソングを携帯にダウンロードしている昨今、いろいろな世代の方に、日本人の心や情感をアコースティックな雰囲気の月の舞台で、小室等さんこむろゆいさん親子の心あたたまる音楽を楽しんでいただければと思います。
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